姫
檻詰放置完全拘束王女
§§ 檻詰放置完全拘束王女3 §§
また朝が来た。
ニルさんの表情が険しい。
でも、なにも言わず、私の食事と排泄の世話。
せめて顔を拭いてもらいたいけど、そんなヒマなさそうに、用事が済むとすぐにいなくなってしまう。
すごく寂しくて、また泣いた。
また夜が来た。
ニルさんは来ない。
なにかが凄く緊迫しているのを感じる。
でもなにも出来ず、淫夢を貪り、淫汁を垂れながら、ただのうのうと生きている私。
檻に固定された惨めな生き物。
§§ 血の海 §§
また朝が来た。
自分で気が狂わないのを褒めたい気分。
カツカツと誰かが来る。
「お考え直し下さいコメドゥ様。今でしたら長老の言うように民主化推進の立役者としてコメドゥ様のお名前を残せます。王家を駆逐し、国民が自力で環境に適応することを推し進めた王族として、民衆の英雄になれるのです」
「ふん、そんなものにはならん! いいか、今から院のやつら皆殺しだ」
「そんな恐ろしいことおやめ下さい」
「あれを見たら国民も気が変わるだろう」
私の前で止まる。
ビクッ!
死ぬほど恐怖する。
生殺与奪も、そして快感も、すべてのコントロールをこの恐ろしい人に握られている私。
「フン、薄汚れたな。まあいい、そら、私の言う通りにするんだ」
鍵を股に差し込まれ、淫具の動きが止まる。
「議場のな、空気を無くせ。早く!」
「ンーーーーー!!」
そんな恐ろしいことできない!
「早くしろ! 早くせぬか!!」
可能な範囲で首を横に振り、小刻みなイヤイヤをした。
「ふざけるな! 私の言うことがきけぬか! この! この! この!」
檻の隙間から乳首を指でビシビシ弾く。
「ン”ーーーーーッ!!」
目を剥き、余りの痛さにガチガチに拘束されたまま泣き叫ぶ私。
「ピアスを引きちぎるぞ!」
「ヴーーーーッ!!」
恐怖のあまり、手でチャイムのボタンを握り締めてしまった。
すぐにニルさんが来た。
「どうしましたー? エエッ!? 何事ですか?! ああっ!! コメドゥ様、おやめ下さい!」
あのニルさんが血相かえておじさまを羽交い締めにした。
おじさまは苦々しい表情とともに一旦淫具の鍵を戻した。
ニュルンと再び膣の中がうねり、頭がボーッとなる。
「お前まで逆らうのかッ!」
おじさまはニルさんを跳ね飛ばして立ち上がり、法衣の下から長剣を抜き放つと、ニルさんを袈裟懸けに真っ二つに切り捨てた。
え……?
一瞬、目の前で起きたことが理解できなかった。
とたんに、膣の動きなんか関係なしに、耐え難い感情の高ぶりが身体の中心から脳天まで突き抜けて、自分が何をしているのかすらわからない瞬間がやって来た。
―― ボン!! ――
「ギャーーーーーッ!!」
目の前が真っ赤になった。
叫び声は、おじさまと話していた大臣らしい人のもの。
平常の数倍で回転しているように感じる私の脳みそは、状況をスローモーションの映像のように認識している。
おじさまのことなど目もくれず、血の海の中に、切り捨てられたニルさんの体を捜し出した。
『力の作用の基本は切断や変性だから、何も無いところに物を出現させたりすることはもちろん出来ないの』
お母さんの言葉が頭に浮かぶ。
そんなことあるもんか!
私は檻に固定されたまま身動きできない。
血しぶきも被っちゃった。
そんなままの私だけど、つたない生物の知識を駆使して、必死にイメージする。
切られて潰れた細胞の断面は剥がす。
新鮮な細胞と細胞の面が出た。
念力のように胴体の上下を押し付ける。
切られたといっても完全な真っ二つじゃない。
着いて!
着いて! お願い!!
だめだ、血が噴き出ちゃう。
染み出た血が新鮮な細胞の面を汚す。
今だけ心臓止めちゃえ!
もう一回だ!
くっつけ!
傷口くっついてよォ!
恐る恐る心臓の圧迫を緩めると、もう出血していないようだ。
ニルさんはエナメルビキニしか着ていないから、出血の有無はすぐわかる。
血の海の中、ニルさんの胸が上下してる。
助かった…… のかな?
「ゴボッ! ゴボッ!」
あああああ早く肺から血を出さないと!
だめだ、気が遠くなってきた。
くやしいよう……
くやしいよう……
久々のすごい貧血だ。
切断や破壊の逆の力を使うと、ものすごく消耗するんだ。
頭を低くしようにも、これじゃぁ……
ガクッと気を失った。
§§ ニセ王女 §§
何がどうなったのか、さっぱりわからなかった。
騒がしさに目が覚めた。
私はまだもとの位置のまま、檻に入れられたままだった。
ものすごい血生臭さ。
ガビガビに固まった血糊。
兵士やら、法衣を着たおじさんやら、看護師っぽい人達やらがいっぱい居た。
そうだ!
ニルさん!!
見当たらない……
やっぱり死んじゃったのか……
あんな力の使い方なんて所詮無理だったんだ。
ヒック……
エッグ……
エフッ……
エフッ……
エフ、エフッ……
「おおい! 目を覚ましたぞ!」
誰かが叫び、3人ほどがワラワラと集まって来た。
その中の一人が話かける。
「鍵が全く見当たらないんだ。ここに落ちていたこのダイアルのようなものだけしか。なんとか解放してあげたいのだが、しばらくそのままで我慢してくれ」
檻の隙間から私の顔を覗き込む。
「それにしても災難だったな。結局、コメドゥ氏はクーデターに失敗して自爆か…… たった一人でクーデターなんてな。時代に乗れないのは惨めなもんだね」
自爆……?
「さて、いくつか質問してもいいかね? 『はい』なら『ウー』1回、『いいえ』なら2回だ」
「ウー」
「よしよし、うまいぞ。君は本当にジュリア王女なのか?」
「ウー」
「ふーん、そうかそうか。ハハハ、この姿では俄に信じ難いな。まぁそのことはあとでゆっくり聞くよ。コメドゥ氏に洗脳されて信じ込んでるだけかもしれないよね」
コイツ、全然信じてないな。
何か破壊しておどかしてやろうかしら。
そう思ったとたんに膣の中の筒がにゅるんと動く。
「ンハァァン……」
「どうした? 変なヤツだなぁ」
私、もう真っ赤!
涙目で睨む。
「おっと、そんな怖い顔するなよ。君が本当にジュリア王女だとすれば、王様やお后様の行方を知ってるだろうね」
「ウー」
否定されることを前提に質問したのか、肯定すると突然表情が真剣になった。
「どこだ! どこにいる!? ああもどかしい口枷だ。 開けてやる」
蓋を外された。
「ホワッ!」
「なんとかしゃべれないか?」
まだアナムネ語の会話はムリ!
『家にいますよ』とか『異世界にいます』なんてどんな単語使えばいいのよ!
「アフ! ……アワアワアワ」
わざと意味不明のことを言う。
「だめか……」
口枷の蓋を戻された。
「あー、さっきのケガした女、あれの回復待ちだな」
い、生きてるの?
やった!!
「君も大変だな。こんな姿にされて。よほど慣れてるか、好きかだよな。俺だったら1日で発狂してるぜ」
お、おおきなおせわ!!
恥ずかしさと怒りで真っ赤になった。
「血なまぐさいのはこっちも勘弁だからな、侍従たちに拭かせるよ」
やな感じの男は、他の2人とともにどこかへ行った。
しばらくして人がひけてくると、侍従たちがやってきて血だらけの床を掃除しはじめた。
私は大きなシートの上に移動させられ、いままで居た絨毯は剥がされてどこかへ持って行かれた。
私はまず水たっぷりのボロ布で血糊を拭き取られ、ブーツ部分だけは別の布で拭われた。
それが済むと蒸溜酒のようなもので一度きれいに拭き上げられ、さらに石鹸水のようなもので拭かれた。
最後に香水のようなものを全身に吹きかけられた。
新しい絨毯が元の場所に敷かれ、檻ごとその上へ戻された。
侍従の一人、かなり年配のオバサンがこっちへ来て、股の真下に当たる部分に小さな皿を置いた。
「ふん、これが王女様だって? せいぜい絨毯を汚さないようにしておくれよ」
汚いものを見るような目付きで私を睨んで、他の侍従とともに去って行った。
なんで……!?
なんでこんな目に遭うの?
私、被害者だよ?
結局、私はおじさまの一味と思われているようだ。
おじさまがどこかから拾って来て、王女を騙り、政府転覆の道具に仕立てた上げたモノ。
低気圧が消滅して私の力の威力を知ったんじゃないの?
そのおじさますら私が……
―― ギョッ! ――
おじさま……
おじさま!!
あああああああ! 本当にやっちゃった!
私、おじさまを殺しちゃった!!
お母さんから聞いたゴキブリの話みたいに!
おじさまを木っ端みじんの肉片にしちゃった!
エフッ!
エフ、エフッ……!
アオォーーン!!
オオオーーーーン!!
アーーーーーーン!!
ニルさんを刀で切り捨てたからとはいえ、おじさまを一瞬で殺した自分が恐ろしくなって、口枷も外れ飛びそうなほどの大声で泣いた。
§§ 蔑み §§
泣き疲れて眠ったらしい。
目が覚めるともう辺りは暗かった。
―― コツーン ――
―― カツーン ――
足音がこちらへやってくる。
さっきの侍従のおばさんだった。
「なんであたしがこんな役なのよ。まったく」
文句を言いながら私に近付き、檻に手を突っ込んで口枷の蓋を外す。
手には給餌するためのピストルのような道具を持っている。
「一体どんな食べ物よこれ? クンクン。匂いはマトモっぽいわね。ほら!」
口にノズルを乱暴に突っ込み、ピストルのようなグリップをギューッと握る。
「ゴクッ! ゴクッ! オグッ!」
「ほい一丁上がり」
口の蓋を閉める。
え?
ちょっと!
1回じゃ少ないよ!
せめて3回はもらわないと、ぜんぜん足りないよ。
「あとはクソを取れって? やってられないね。ここに置いておくから、勝手にしな」
持って来たおまるのような容器をもって背中に回り、股の下にゴトンと置いた。
小皿が弾かれて、前に押し出された。
「チッ! こんなにドロドロ垂らして。 謹みってものが無いのかね。ひとに食事とシモの世話させて、自分はいつも極楽気分かい?」
押し出されて視界に入るようになった小皿には、粘液が半分ほど溜まり、手前の縁から私の方へ銀色のキラキラ光る糸が伸びていた。
泣き疲れて眠っていただけなのに、こんな量垂れるなんて……
言われても仕方ないほど淫らになり下がった自分に、また涙が溢れて来た。
おばさんはまた一睨みすると、そのまま出て行った。
こうやって全然知らない人の手で世話されると、ニルさんやユックさんが、おじさまの手先といえどもいかに愛情を持って世話してくれていたかがよくわかる。
お尻のディルドーを抜いてもらわないとウンチ出せないよ。
食事が少ないので1、2日くらい平気だけど。
おしっこはもう限界だったので、そのままジョーッと出した。
ニルさん……
ニルさぁぁん……
エフッ……
エフ、エフ、エフッ……