卑猥な姿に設(しつら)えられる自分

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 しかし、やりはじめたジグソーパズルみたいに、一瞬でもいいからその完成を目にしてみたいと思う興味が無いことはない。
 あまり自分が惨めにならないように、その菱形のベルト枠から丁寧におっぱいを掴み出した。
 左右ともおっぱいがやや不自然に飛び出し、胸板に直接菱形のベルトが載る。
 Y字のベルトはお腹に直接触れ、再び腰ベルトを前に回して来ると、いとも簡単に左右のベルトは留め金に留まった。

 すごく惨めだと思ったおっぱい縊り出しも、身体にぴったりベルトが密着してくるとなんとなく気にならなくなってきた。

 ふと見ると、腰ベルトが山なりに歪んでいる。
 これだけおっぱい縊り出してもまだ足りないの?
 サイズの不適切さに少しムッとしたが、背中側の位置合わせが全然まだだということを思い出して少し気を取り直した。
 お尻の後ろに手を回し、背中側の水平位置を探ると、確かに腰ベルトは背中の方が下に下がってる。
 肩ベルトを少し前方向に送り、ブラの菱形の枠の位置を少し下げ、腰ベルトを回してY字ベルトから下がる留め金に重ねるとほぼぴったりと重なった。

 よし、次は股のベルトだ。
 留め金から手を離すと、腰ベルトがハラリと外れ、パンツ部が全く形を成さなくなり、股ベルトの位置決めが曖昧になる。
 しょうがないなぁ。
 最初に外した南京錠から鍵を抜き、本体からツルが反対向きに飛び出た状態で手に持つ。
 腰ベルトを再度留め金に左右合わせて、南京錠のツルを通して仮留めした。
 南京錠もすぐに抜けそうだったので、本体とツルを同じ向きに戻し、施錠直前の状態にしたが、まだ施錠するには早い。
 この状態だとあとは股ベルト1本だけで完成なので落ち着いてデリケートな作業が出来る。

 さて、一番妖しいベルトをいよいよ通す。
 股を覆うっていう安堵感は確かにあるのだけれど、2つのリングと大きなリベットが私を不安にさせる。
 一応パンツの上からだから、ソコが傷つくことだけは無いだろう。

 股の下を単純に潜らせ、ベルトが捩れてないか確認し、さっき腰ベルトを合わせた金具に近づける。
 え?
 ここまで来て、長さが足りない?
 やはりこれはサイズが合ってないんだ。

 その時、ブラが胸を締め付ける度合いに比べて、下半身の締め付けが緩いことに気付いた。
 もう少しギュッと締め込めばちゃんと留まるかもしれない。
 股を潜るベルトを少し強めに引っ張ってみる。
 その時、お尻とアソコに強い違和感を覚えてちょっとドキリとした。

 ここまで構造をあれこれ推察して把握していながら、一番大事な部分についてわざと考えることを避けていた。
 しかしここまで試したら、全部把握しないと気が済まない。
 良一の思惑や、アイツの趣味について多少なりとも理解が進めば、アイツの妄想の矛先を、不快にならずに上手くかわしたりすることが出来るかもしれない。

 さっき気付いたリングのうちの大きな方、あれがお尻に食い込んでいる。
 だいたいなんでこんなところにリング……ハッ!!

 ――ドクン――

 胸の縊り出しなんか比較にならないくらい、もっと恐るべき性的な仕掛けに思い当たってしまった。
 このリングはお尻の穴の位置に来るのだ。
 お尻の穴に直接ベルトが触れないように。
 ベルトで敏感なお尻が擦れないように。
 違う。
 擦れないようにじゃなく……。 う、うんち出せるように、だ。

 そして……前のリングはきっと、おしっこ用。
 おしっこの穴付近に合わないとだめなんだ。

 そして大きなリベットは……?
 これは意味不明。
 でもそれが肌に食い込むかと思うと、敏感な割れ目付近に当たりそうで不安だ。

 少しリングの位置を気にしながら締め込むと、まだかなり足りない。
 リングの位置も少しずつ後ろへズレている感じだ。
 パンツが無ければ……という恐ろしい考えが頭をよぎる。
 生身の性器に直接ベルトを当てれば、きちんと締まるかもしれない。
 パンツの布の上からだとかなり食い込ませないとダメみたいだ。
 だが、このベルトを汚すことだけは絶対に出来ない。
 汚した言い訳なんて死んでもしたくない。
 もう自分ではっきり自覚してる。
 アソコを汚してるって。
 だからせめて直接見ることになってもいいから、パンツは新品に換えよう。

 一旦ベルトを離し、パンツを脱ぐ。
 股のところからはネッチリと糸を引いて、恥ずかしい興奮の跡を表していた。

 新品のパンツを出すために引き出しを開けると、生理用品が目に入った。
 この状況ではパンツよりもライナーの方がいいかもしれない。
 でも革にライナーのテープの痕でもついたら着た事がバレてしまうので、ライナーを貼り付けずに、股にあてがっただけの状態で股を通るベルトを締め込んだ。
 やった!
 今度はちゃんと留め金まで届く。
 僅かにきつく、また股の食い込みが卑猥になってしまうけど、これを着込む苦労がようやく報われるという達成感が得られそうで嬉しくなった。
 ライナーの両端がはみ出ているのがカッコ悪いけど、羽根は畳んだままなのでそんなには目立たない。
 私の少なめな飾り毛は、ベルトの幅の中に隠れてしまった。
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