あの子に貞操帯

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  1 妄想のプロローグ  



 あの子に貞操帯


 1 妄想のプロローグ

 ネットで現代の貞操帯の存在を知ってしまった俺は、クラスで一番の美少女、小竹原 裄野(こたけばら ゆきの)に貞操帯を嵌めるところを勝手に妄想していた。

 ひたすらネットでかき集めた貞操帯画像から、脳内で貞操帯の形を切り出し、教室の前の方で友達と話をしている小竹原の体の向きに合わせ3D回転する。
 たおやかに空気を含み膨らむブラウスが、スカートで小気味良い細さに絞り込まれるあの腰の辺りに、黒いゴムで縁取りされた銀色のベルトが巻きつくはず。
 そのベルトの背中部分の中心から、スカートを緩やかに持ち上げている美しい2つの膨らみの間を割るように縦のベルトが走り、途中やや幅が広がってから再び狭くなり、股の下を潜(くぐ)る。
 幅が広がった尻の部分には大きな穴があり、今は何の仕掛けもされていないその穴からは尻の肉の合わせ目が覗いている。
 股下で一旦狭くなったベルトは、再び大きなしゃもじ状に膨らんで小竹原の大事な部分を覆い、またもとの幅に絞り込まれて腰ベルトの前部分に合わさる。
 前の合わせ目は、腰ベルトの左右の端と縦ベルトの端を全部重ねた状態で太いピンに貫かれ、そこをガード機構の付いた破壊不能な南京錠で堅牢に施錠されている。

 不意に小竹原が教室の後ろの掲示板を眺めるように体をこちらに向けた。
 真っ直ぐ立ち、友達の机に軽く手を載せてこちらを向く姿に、また貞操帯を重ねて妄想する。
 華奢な腰の線に不釣合いな大きめの胸が、真面目そうな本人の顔立ちから発せられる小竹原のイメージにエロさの味を沿え、男子のウケが良い理由ともなっている。

 その下半身に装着された銀色の貞操帯にはもう一つ南京錠が下がっている。
 それは貞操帯本体の縦スリットから押し出された小竹原の秘密の花弁を覆い隠し、小竹原自身が一切性器に手を触れることが出来なくするための帯状の部品をロックするためのものだ。
 その帯状の部品には細かい穴が明いていて、オシッコはその穴から出る。

 俺の妄想の中で小竹原はステンレスの拘束具で下半身を覆われ、まず本体によって秘所の幅が縦スジ1本分に制限され、男性を受け入れることも、オモチャをソコに挿入することも出来なくされる。
 それでもまだクリトリスはその縦の隙間から出ているわけで、そこを悪戯すれば自分では気持ち良くなれる。
 その自慰行為すら剥奪してしまう部品を縦スジの上から被せられ、小竹原は性器の自由を全て俺に奪われているのだ。

 ネットの話では、現実に装着している人は外面的にはほとんど問題なく暮らしているという。
 もし、教室の後ろの掲示板を指差して友達と談笑しているあの体に、本当に貞操帯が装着されているとしたら……
 小竹原の体に貞操帯を装着して、その鍵をこの俺のポケットに納めたい。

 定期入れの中に金メッキして赤いリボンをつけた貞操帯の鍵を入れ、俺は小竹原の前で取り出してニヤリと笑う。
 小竹原は青ざめ、俺に従順な表情になる。
『神山(かみやま)くん、お願い、これ、外して……』
『なんで? トイレも風呂も出来るし、スポーツもできるタイプの貞操帯だから体育も平気でだろ? ウチのスク水って厚手タイプだから、水泳の授業だって普通にしてたじゃないか』
『ちがうの……  その…… エッチな気分が治らないのぉ……』

 俺はニヤリと笑って場所を人気のない倉庫に移し、小竹原に俺のイチモツをしゃぶらせる……

 ををををををををををを!!!
 妄想じゃなくてホントにやりてえ!!

 しかし現実の俺は女の子に声を掛けるのも苦手なヘタレだし、かといって本当に犯罪として拉致監禁するほどの度胸もカネもない。
 ネットで妄想するだけで充分楽しいし、今の俺には合っている。



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