あの子に貞操帯
16 エピローグ
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この限界に挑戦したイベントのあと、ゆきのの貞操帯は急速にゆきのの日常に溶け込んでいった。
それはちょっとつまらないことだったが、もともと永く続けることを目標に始めたので、これは初期のお祭りの終わり、そして永く続く楽しみの始まりだった。
夏休み最終日の朝、いつものエレベーターで部屋に上がりながら俺は姿勢を正してコホンと咳払いした。
チャイムを押すとドアが開く。
「おはよう、小竹原さん」
ゆきのが急にものすごい歪んだ三日月目になって笑いをこらえる。
「ぷ! プクク! キキキ! いきなり何の冗談?」
「2学期始まったら、元の言葉遣いに戻さないとだめだろ」
「プププププ、そ、そうだね、だ、大事なコトだよねププ、神・山・君!」
新学期。
俺の胸には金メッキした貞操帯の鍵とスタンプがぶら下がっている。
俺はそれを小竹原の前で取り出してニヤリと笑う。
小竹原は青ざめ、俺に従順な表情になる。
「神山くん、お願い、これ、外して……」
「なんで? トイレも風呂も出来るし、スポーツもできるタイプの貞操帯だから体育も平気でだろ? 水泳の授業だって普通にしてたじゃないか」
「ちがうの…… その…… エッチな気分が治らないのぉ……」
俺はニヤリと笑って場所を人気のない倉庫に移し、小竹原にチソコをしゃぶらせた。
(おわり)