檻姫

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  おまけ リンダ達の姫処刑  

 バルベロッテの元妻たちと付き合うようになってから、父上の受けがすこぶる良い。
 物腰が優雅になった、所作が細やかになった、良く気が付くようになった、とベタ誉めだ。
 侍従や侍女達からも、我儘が減って思いやりが出て、妙な美しさにも磨きがかかったと、なつく者まで現れる始末。
 それはそうだ。
 こんな人間の心の機微まで読み取って、快感へ誘(いざな)うようなことばかり毎日続けていたら、自然と身に付くのも当たり前。
 それに妻達の中の年長者、リンダやジョウ、マスーラなどは、侯爵同様博識で、檻の中のだけでなく城内で話す普通の話題でも勉強になることが多い。

 普段は妻達同士で順番を決めてあれこれやりあっているが、そこに私の番を勝手に組み込んで来る。
 今は私は責め手側なので、地下牢にズラリと並んだ檻の一つ一つに給餌し、言葉を掛けて責める。
 そして私が責められる順番が決まると、いつの間にか誰かが私の部屋に侵入して、暦に5日ほど連続で×印を付ける。
 私はそれに気付き、心臓が裂けそうなほどドキリとし、次に淫らな期待で堪らなくなるのだ。

 リンダ達の手管に絡め取られてゆく私。
 まるでバルベロッテが女になって生まれ変わり、10倍に増殖したような気分だ。

「姫様、中庭をお散歩して、あずま屋でお茶などいかがですか?」
 何気無い誘いに乗ってリンダ達と中庭に出た。
 私も含めきらびやかなドレスが揃って楽しげに移動する。
「この頃は気候も大変良くて何よりだな」
「まぁ! 姫様も随分と剣術以外の話題をお持ちになられましたねぇ」
「草花を愛でるなど二の次だったのだが、屋外でも色々経験させられたのでな。嫌でも目につく」

 その時、芝生の中央に見慣れない2本の木製の柱があるのに気付いた。
「何だろう」
「姫様この間にお立ちになって…… はい、両手をお挙げになって」
 言われるままに万歳したら、リンダが石墨で柱に印を付けた。
「何だ?」
「ウフフフフフ、あとでモリス殿にお伝えしておきますね」
 エッ?
 その言葉で、ドクンと心臓を手掴みで握られた気分になった。
 ドレスの開いた背を、冷や汗がゆっくりと伝う。

「姫様、前に仰ってましたよね。最初にドキドキしたのは貴族の子の処刑だったって。姫様、いつかその子と同じように、処刑されてみたいと思ってたでしょ」
 耳全体がカアッと熱を持ち、リンダの言葉が歪んだ雑音のようにしか聞こえなくなった。
「そん……な……」

 煽りは妻達の得意技。
 私のために皆で考えて準備した淫らな責めを、事前に私に少しずつ情報公開して、当日までの間に色々想像させて、
私が怯えたり嫌がったりする様子を皆で楽しむのだ。

「お茶をいだだきましょう」
 中庭のあずま家に向かってきゃらきゃらと移動する妻達に、一歩遅れて着いてゆく。
「そんなこと、思ってない……」
 自分に言い訳するようにボソリと言った。

 あずま家でお茶とお菓子を食べても、全然味がしない。
 中庭を見渡すと、先ほどの木の柱が2本、見物するのに誠に都合の良い位置に見えた。
 うわ、きっとここから眺める気なんだ……
 具体的にどんな姿にされるのか想像もつかないまま、2本の柱の間で体をくねらせる自分を想像して股間が熱くなった。

 翌日、柱の所を通ると、古びた鋼鉄製の手枷がそれぞれの柱の高い位置に、1つずつ鎖で吊してあった。
 柱の根本には同じように足枷が1つの柱に1つずつ鎖で繋いであった。
 それだけでもう、自分の運命がわかってしまう。

 中庭に、四肢を拡げて吊されるんだ……

 まさか王女の姿のままということは無いだろうから、あの奴隷甲冑を着せられて……


 翌日、モリスの工房に遊びに行くと、真新しいディルドーがこれ見よがしに置いてあった。
「出しておくなよぉ、こんなものー」
「いや、すごいモノを作ってしまいました。これだけ強烈なイボが並んでいるのに、グーッと締め込むとカチリと平らになり、本体もスルリと逃げるのです。コレを装着されたら、処女でも発狂するかもしれませぬ。ワハハハハ!」
 私は……笑えなかった。
 入れられる入れられちゃう処女でも発狂?あんな手応えキモチ良さそうなイボが引っ込む?本体も逃げる?だって、あーって、あのくきいいって締める瞬間のコリッて摺られるアレが最高なのにその瞬間にこそみんな逃げちゃうなんて想像できないよだってだって自分の意志で自由に動かせるのって膣内だけよって状態ににされちゃってみんなに見られてそうだ処刑って言ってた何があってもしばらく外してくれないつもりなんだ、あの広場の女の子のように脱力して脱糞してもまったく同じに吊られ続けいや脱糞はせぬぞってそれぜんぜん慰めになってないしそれでコレ?入れられてるわけでしょ一体どうなるの唯一の救いの快感で脳が焼き切れる逃げ道すらなくされてあああ
「姫様! 姫様!? ひ・め・さ・ま!!」
「うあああ! す、済まん、戻るっ」
「はぁ……?」
 だめだ完璧に策に嵌ってる。
 ギンギンに張り詰めたクリトリスが、ほんの僅かのメダルの揺れでも激しく感じてしまう。
 下半身の甲冑の性器の穴が開放されたままになっているのを良いことに、指で弄りまくって自慰に耽ってしまった。
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