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  スイートルーム  






§§ スイートルーム §§

「はふっ……」
「あうぅぅん……」
 カサカサと木立を揺らして、一陣の風が吹く。
 真下に垂れ下がった乳首のピアスが揺れる。
「はアアァっ!!」
 ポタッ、ポタッという音に気付いて足元方向を見ると、アソコから溢れた粘液が乾いたテラスの床に染みを作っていた。
 うわぁ、こんな勢いで垂れちゃうなんて……

 私の頭をニルさんが優しく撫でてくれている。
 その指が頭皮を刺激する感覚が気持ち良くて、されるままになっている。
 もっとも、ピアスの快感が張り詰めているので、身動きできないのだけれど。

 犬耳カチューシャの締め付けも、妙に心地よい。
 薬が効いてきたのか、痛みがぼやけてきた。

「少し楽になりました?」
「痛みはだいぶ楽になりました。でも…… あの……」
 そこまで言いかけて、私は真っ赤になった。
「ウフフ、エッチな気分が止まらないんですね?」
 四つん這いで下を向いたまま、コクッと頷く。
 頷くのすら、オッパイが揺れるから怖いんだけど。

「さっきピアスした針には抗生物質の軟膏と傷を急速に角質化させる薬を塗っておいたので、もう多少動いても平気ですよ」
「で、でも……」
「エッチな気分は慣れないといけませんね。姫様の試練です」
「うう……」
「さ、行きましょう」
「どこへですか?」
「外の空気はもう充分吸えたでしょうから、今度は屋敷の中をお散歩です」
「はい……」

 リードを引かれ、ガツガツと四つん這いで歩いてまた薄暗い調教部屋へ入る。
 入ってすぐは目がなじまなくて、中は真っ暗にしか見えない。
 そのまま調教部屋を通り抜け、室内側の鉄の扉から廊下へ出た。

 ガツガツと引かれるまま四つん這いで歩いて行くと、向こうからワゴンを押したユックさんが来た。
「キ! キャーーッ! キャーーーッ! どうしたのッ! それ!」
「ウフフ、姫様が着ける気になって下さったのよ」
「すすすすすすすすすすすごい! すごい!すごい! エロい! かっこいい!! 姫様、どんな気分ですかッ?」
「はふっ…… あうっ…… そのっ……」
「きいいいいいい! 姫様がぁ! あの姫様がぁ! 『調教は受けますけど奴隷になんてなりません!』て毅然と言ってた姫様がぁ! こんなエッチエロエロ奴隷犬になり下がっちゃって……! あたし感じまくってオカシクなりそおおっ!」
「ち、ちがいますッ! はふっ……! い、今でも奴隷になんて……なってませんっ! き、きもちいいから、調教ごっこに、んあっ! おつきあいしてるだけですっ!」
 まるっきり犬の姿でエラそうに言っても、まるで説得力無いなぁと思ったけど、チラッと見上げたユックさんは、私の言葉に撃たれたように、鼻水垂らして半分引きつった妙な顔をしていた。
「ひ! ああああああああ! あたしダメっ! もうダメッ! これ片付けて15分休憩ッ! ああああああ!」
 ものすごい勢いでゴーッとワゴンを押して廊下の反対側へ消えた。
「はぁっ…… 姫様スゴイ…… ゆーちゃんいいなぁ…… きっと今頃控え室でオナニーしてますよ」
「ええっ!?」
「ああああ、あたしもたまんなくなってきた…… 姫様をご案内したあと失礼して……」
 ニルさんまで様子がヘンだ。

「オカズにされるの、お嫌ですか? フフ」
「オカズって……? あ!!」
 ニルさんが何言ってるのかわかった。
「わ! わかりません! そんなこと……」
 恥ずかしさで真っ赤になったが、その中心に『うれしい』という気持ちがあるのが自分で理解できなかった。


 ガツガツ歩くと、ピアスのおかげでまたヘンな気分になってきた。
 ニルさんは廊下の脇のドアの前で止まった。
 鍵を差し込み、ガチャッと扉を開けると、そこは2畳ほどの小さな附室のような部屋で、奥にもう1つ扉があった。
「では、どうぞごゆっくり。お尻の尻尾は引っ張れば抜けますから」
「抜いてもいいんですか?」
「必要があればどうぞ」
 ニルさんはドアから出て、外から鍵を掛けた。

 部屋の中はまるでホテルのようで、ドアも上品な白い木のドア、私が四つん這いで立っているこの場所は毛足の短い絨毯敷きで、天井からスポットライトで照らされていた。
 首を上げて脇を見ると、ネコ足の重厚なテーブルに大きな壷が載っていた。
 まさにホテルのスイートルームに一歩踏み入れた。という状態。
 ということは、この奥の扉の向こうは客室、ということかしら。

 でも今の私にどうしろと言うのだろう。
 ただここに四つん這いで立っていることしかできず、お尻の尻尾だって自力では抜けやしない。
 目の前にあるドアだって開けることすらできないのに。

 ―― ピンポーン ――

 ドアチャイム?
 なんで?
 外からニルさんが押したのかしら。

「はーい」
 奥の扉の向こうから、よく知った声がする。
 その瞬間、これから何が起きるのか理解して、真っ青になった。

「どうぞー? あれ?」
 間の抜けた絽以の声がドアのすぐ向こうで聞こえる。

 ―― ガチャ ――

 ひ!

 『逃げなきゃ』とか、『隠さなきゃ』とか、『言い訳しなきゃ』とか、その刹那に思いつくすべての考えが一瞬で衝突し、思考が真っ白に破裂した。

 顔を覗かせた絽以の前で、自分の浅ましい姿を見られてしまった恐ろしさに震えながら、なすすべもなく四つん這いのまま突っ立っていた。

「……? じゅ!」
「キャーーーーーーーーッ!!! いやーーーッ!! 見ないで! 見ないでッ!!」
 ただ叫ぶしかできなかった。
 口枷をされていなかったのが幸いだった。
「うわっ、ごめん!」
 咄嗟のことに何がなんだか分からず、すぐに扉を閉める絽以。

「珠里……?」
 扉の向こうから声がする。
「珠里…… 大丈夫……?」

「……」
 私は答えに窮したけれど、このままでは何も先へ進まないので、何度も逡巡したあげく心を決めた。

「……いいよ、ドアを開けてよ、絽以」

 ―― ガチャ ――

 ドアが開いて、絽以が恐る恐る覗き込んだ。
「な、なにやってんの? そのカッコ」
「(……いぬごっこ……)」
 まともに顔を向けられないので、横を向いてボソッと言う。
「聞こえないよ」
「み、見てわかるでしょっ! いぬごっこ!!」
「犬って…… やっぱり調教されちゃったのか? 珠里っ!」
「バカね。フリよ、フリ。調教されたフリ。んな調教され切ってたらマトモに絽以と話なんてできないって」
「と、とにかくこっちへ入りなよ」
「うん……」
 肘と膝の四つん這いでガツガツと移動したら、首輪がグイッと引っ張られた。
「あう」
 振り返ると、首に繋がれたままのリードが置き去りにされていて、それを自分の膝で踏んでいた。
「あ、踏んでるぜ? これ、持った方がいいよね」
「さんきゅ」
 絽以は、私が足で踏まないよう親切で持ってくれているのだが、結果として私は絽以にリードを引かれて四つん這いで移動する格好となった。

 部屋の中に入ると、まさにホテルのスイートルーム。
 メインの居間があり、奥に寝室があり、バス、トイレはガラス張りだ。
「すごーい! こんなところに泊まったんだぁ」
「うん」
「あたしなんてコンクリートの床にゴロ寝だよ? アハハハ」
「だ、大丈夫なの?」
「アハハもう慣れたよ」
「それにしてもスゲェ格好だな。なんで珠里をその格好のままここへ連れて来たんだろう?」
「絽以にあたしの惨めな姿を見せて、あたしの心をブッ壊す気なんじゃない?」
「そんな!」
「へーき、へーき、こう見えてもあたしってスッゴク図太いんだから、別に絽以に見られたって……」

 そこまで言いかけて、絽以の視線を改めて感じた。

 私、背中からお尻まで丸見えだった!

 それに…… お尻には太いディルドーのついた尻尾が刺さってるし、まだ絽以は気付いてないみたいだけど、おっぱいの先にはピアスがぶら下がっている。

 お股だってきっと濡れてる……

 ―― ドック! ――
 ―― ドック! ――
 ―― ドック! ――
 ―― ドック! ――

 身じろぎしただけで炎が噴き出そうなほど、全身真っ赤になった。

「見らっ…… 見らっ…… 見られたって…… 平気だけど…… 平気…… よ?」
 言葉がまとまんない。

「おいおい、全然平気そうじゃないぞ?」
「ああっ…… いやああ……」
 手足をジタバタ動かして絽以の視線から逃れようとする。

「でっ、でもまぁ、なんだ、俺も退屈してたんだ。居心地はいいんだけど、テレビも雑誌もなくてさ、ボーッとしてるだけだったんだ。珠里さえ良ければあっちのソファで話でもしようぜ。おまえのこと、見ないようにするからさ」
 私がやっぱり気にしているとわかって、絽以は話題を変えようとしてくれた。
「い、いいよ。でも本当にジロジロ見ないでよね」
「はいはい。移動が大変そうだから、手伝ってやるな?」
 絽以はいきなり私の腰に手を掛けた。
「キャーーーーッ!! イヤーーーッ!!」
 絽以は腰を持ってそのまま平行移動させようとしたらしいけど、下半身の方が重いので、私を起き上がらせる格好になってしまった。
 上体が起き、おっぱいは丸見え、そして乳首のピアスさえも……

「珠里、そ、それっ!」
「いやぁ……! 見ないでよぉ! ……そうよ、ピアスされちゃったのよ」
「そんな……」
 起こされた弾みでおっぱいは大きく揺れ、ピアスも乳首を引っ張りながらブランブラン揺れる。

「んはぁああ…… これ、きもちよすぎるのぉ…… 絽以が居るのにエッチスイッチ入っちゃうよぉ……!」
「おい! 珠里! しっかりしろよ! 何言ってるんだ!」
 絽以にたしなめられても、エッチを貪ることに慣らされた私は、そう簡単には収まらない。

「はふっ…… はふっ…… 絽以ィ…… あの時の、続き、しよ?」
「おい! こんな時に、正気か?」
「だってぇ…… エッチな気分になると収まりつかないんだもん……」
 私はもう自分を律する心が崩れかかっていた。

 今までの調教にちゃんと耐えることができたという自信があったから、絽以がここに残ると言ってくれた時、絽以と一緒ならなおさら平気だと思った。
 でもそう思うことが一番恐ろしい罠だと、なんとなく気づいてはいたけれど、とてもそれを言い出す気になどなれなかった。

 絽以も脂汗を垂らしながら私を見つめ、腰にかけた手に力を入れたが、私の体を四つん這いに戻していいやら、起こして座らせていいやら、悩んでいるようだった。
「ああん、起こすの無理だよ…… 足痛くなっちゃう。四つん這いに戻してよ」
 絽以は震える腕で私を四つん這いに戻した。

「はふっ……」

「はふっ……」

「はふっ……」

 揺れる乳首からの刺激に喘ぎ声を出しながら、ドスドスと這ってソファーの側へ行った。
 絨毯の上には恥ずかしい滴りがポタポタと落ちた。

「結局……」
「はふっ…… はふっ…… ん……?」
「……結局俺は、珠里を苦しめる調教の一部に組み込まれてしまったってコトか」
「んんっ…… どうして?」
「こんな珠里を目の前にして、俺は手を出さずに居られるほど聖人じゃないよ」

 ―― ドキ! ――

 覚悟はしてたけど、この姿で絽以と何かするのは恥ずかしすぎる。
 でも、今の私にとっては欲望どおりの展開だ。

 はふっ…… はふっ……
 恥ずかしさを、欲望の痺れが覆い尽くしてしまう。

「い…… いいよ…… キス、してよ…… 絽以……」
「でもどうやって?」
「あたしをベッドに乗せてよ。そして絽以はベッドに仰向けに寝て?」
「うん」
 絽以に抱えてもらい、まだベッドカバーの掛かったままのベッドに乗せてもらう。
 ベッドがふかふかで倒れそう。
 肘と膝のパッドが汚いので、ベッドカバーを汚しそうなのが気になるけど、ニルさんたちはその気で私をこの部屋に押し込んだんだから、いいよね?

 絽以がベッドに寝そべり、顔が真正面に来る。
 もちろん、上下逆さだ。
「ウフフフ、へんなの」
「珠里がこうしろって言ったんだろ?」
「うん。キスしてよ」
「いいよ。ていうか俺の方が受け身じゃん」
「あ、そだね」

 私は目を閉じて、口を正面へ降ろしてゆく。
 つぷっ、と唇の先端が触れた所で止め、探るように舌を延ばす。

 すぐさまその舌先に絽以の舌先が触れる。
 自分のザラザラで感じる、相手のザラザラ。
 絽以の舌を押し返すように、舌ごと唇を押し付け、その勢いで更に絽以の口の中へ自分の舌を差し込む。

 上下逆さまにキスしているので、ただ舌を伸ばすだけでその上に相手の舌の上面が載る。
 舌の面と面を合わせるキス。

 上にいる利点を活用し、どっぷり溜めたツバを絽以の口に送り込む。
「むン……」
 鼻を鳴らし、ゴクリと絽以が嚥下(えんげ)する。

 クチュクチュと舌を絡め、相手の口の中を吸い尽くす。

 私はもうさっきからエッチモードに入りっぱなしなので、口を吸われただけでどんどん高ぶってしまう。

「珠里、俺の上に乗れよ。やっぱり正面から見たいよ、珠里のこと」
 絽以の上に馬乗りっぽく跨ぐのはすごく抵抗あったけど、今は気持ちいい方が優先だ。

 絽以が私の前から体を抜き、ベッドの正しい向きに仰向けに寝直す。
 そこへ、方向を合わせて私が四つん這いのまま跨がる。

 おっぱいが絽以の体に押し付けられ、乳首がピアスごと潰される。
 絽以が真剣な目で私の胸を見ている。

「おっぱい…… 触っていいか?」
「エッ!? ……いいけど……ピアスされたばっかだから、そっとね」
「うん」
 絽以は右手で私の垂れ下がった左胸を2人の胸板の間から前に引き出すと、鷲掴みにしたまましげしげと乳首を眺めた。

 ピアスがふるふると揺れる。
「すげぇ…… ほんとにピアスされてる…… これがエッチな気分の元なんだな?」
「うん、そうなんだけど…… ピアスそのものはまだ痛いし、ただ貫かれてるだけだから、性感にはつながらないみたい」
「でも、揺れると感じちゃうんだろ?」
 真顔で言って、そっと揺する。
「ふわああぁぁっ!! や、やめっ……! ピアスそのものよりも、周りが超敏感になって…… 空気の動きもわかるくらい…… ちょっ! ……だめだってばぁ!」

 右胸も引っ張り出され、絽以に左右対象に掴まれて揺すられる。
「ちょっ! あたしのこと心配で来たんじゃないのぉ? アヒッ! あんっ、何も考えらんない! 絽以が欲しいよぅ!」
 とうとう言っちゃった。

「欲しいったって、どうすんだ? まだヴァージンもらうわけにいかないだろ? それにしても豪華なパンツだな……って貞操帯? ええっ? もう嵌められちゃったのか?」
「えふっ…… えふっ…… 正式にじゃないよぅ…… お試しだって…… 皮膚への当たりが出ないかチェックするんだって……」
「じゃぁ口でしてくれるのか……? って、俺が気持ち良くなってもだめだしな……」

 私は絽以に聞こえるような大きな音で、ゴクリと生唾を呑んだ。

「あの…… おしりで……」

 もう脳髄まで真っ赤になったかと思うくらい赤面して、とうとう思っていることを口に出した。



§§ アナルセックス §§

「お尻って…… 珠里、お前……」
「……あたし…… おしりで絽以の呑み込めるくらい…… 拡げられちゃったのよォ……」
 恥ずかしさで気が狂いそうだ。
「ちょっとマジかよ! バリバリ調教されてんじゃん!」
「そ、そんな風に言わないでよ! 体は慣らされちゃったけど、全然正気なんだからぁ!」
「でも実際どうすれば……」
「絽以、あたしの後ろへ来て……」

 絽以が私のおっぱいを離したので、私は絽以の上から横へどいた。
 絽以が立ち上がる。
 私は自力でベッドの中央へ移動した。

「しっぽ…… 抜いて……?」
「これか? おわっ!!」
 私はさらに真っ赤になる。
「いいからぁ…… いちいち驚かないでぇ、抜いて……?」
 絽以にお尻のディルドーから生えてる尻尾を掴まれ、ゆっくりと抜かれる。
「ああーーーーっ!」
 お尻の穴を正しい方向に物が移動するので、後押しは簡単だ。
 うんちするように力を入れると、ズルンと全部が飛び出した。
「んアアアッ!!」
「うわっ!」
「き! 汚くないから! それって腸の液だから! うんちきれいに洗浄したから!」
 絽以が汚物を見るように手に持っているんじゃないかと想像して、前を向いたまま、ありったけの言い訳をした。

「……」
 しばらく返事が無い。

「絽以……?」
 耐え切れなくなって振り向いた。
 絽以は真剣に感心した表情をしている。

「すげぇ…… 」
 絽以は取り憑かれたような表情のままボソリとつぶやいた。
「ぽっかり開いてるよ、珠里のお尻の穴…… 貞操帯のお尻の環いっぱいに拡がって、その奥にキラキラ光ったピンクのひだが奥まで続いてる……」
「い、言わなくていいから、早くゥ……」
「うん……」
 カチャカチャとベルトを外す音がする。
 しばらくゴソゴソ言ったあと、音がしなくなったので、恐る恐る振り返った。
 絽以の華奢な体から生えたソレはまるっきり異生物のようで、赤黒い色をして先端がピカッと光っていた。

「ひ!」

 あ、あんなものがホントに入るの?
 た、たしかに、しっぽのディルドーとおなじくらいの太さだけど……
 無機質の素っ気なさとは全然違う、犯すオーラをまとった凶悪さ。

 今までしっぽの生えてた場所の入り口に、大きな塊が押し当てられた。

 ……熱い……

 その塊は、入り口で少し戸惑ったあと、たいしたためらいもなく侵入してきた。

「ンはあああぁぁぁぁ〜〜〜〜ッ!!」

 極上の挿入感。

 ディルドーとこんなに違うなんて!
 超敏感なお尻の神経で味わう、肉の弾力。
 マネキンの肌と人の肌を手触りで簡単に見分けられるように、お尻の穴も肉の手触りを心地よく見分ける。
 あまりの気持ち良さにもっと弾力を味わいたくて、ギューッと握ったら、背後から悲鳴が聞こえた。
「わーーーッ!! そんなに締めたら! もう出るッ!」

 うんち出すようにいきむと、出し入れの運動がスムースになり、動きが早くなった。
「なにしたっ!? こんな…… ヒダが絡み付くっ…… くはぁっ!」
 なんだかすごくイイらしい。

 コツさえ掴めばこっちのもの。
 締めて、締めて、いきんで、いきんで。
 締めて、締めて、いきんで、いきんで。
 また
 締めて、締めて、いきんで、いきんで。

「おッ」
 絽以が短い呻きを漏らしたと思ったら、お尻の筋肉を割り裂かれるような一瞬の反発があり、お腹の奥が熱くなった。
 その後、脈動を伴い、何度も何度も熱くなった。
 絽以が私のお尻で射精したらしい。

 私も快感の痺れでしばらくは満たされてた。

 動きを止めたまま、中の蠕動を味わう絽以。

 しばらくして、ズルリと絽以が抜いた。
 私は漏れないように一生懸命お尻の穴を閉じる。

「珠里……」
 ベッドの上で優しく仰向けに転がされる。
 その顔に絽以が覆いかぶさり、キス……。

 ものすごい心の充足感。
 でも……体は……

 自分は全然イケないので、心にもやもやを持ったまま、口の中をされるがままに舐めまわされていた。

 急に便意が来た。

「ごめん! お風呂場かトイレへ連れて行って!」
「どうした!」
「出る!」

 絽以に抱えられ、ガラス張りのシャワールームへ。
「見ないで! 見ないで!」
「わかってる!」
 絽以がドタドタ立ち去る音に重なって、ブビッ!ブビッ!と精液を垂れ流す。
 出たのは精液だけだった。

 頭が狂いそう。

 絽以に入れてもらってすごく気持ち良かったけど、結局イケないんだ。
 心の渇きは収まったけど、肉体は火照ったまま。
 貞操帯の内部の溝に絞り出されたおま○このビラビラが、パクーパクーと物欲しそうに蠢いているのを感じる。
 貞操帯にガッチリと性器が拘束されているのを実感する。

 自由を奪われた性器が、惨めで…… きもちいい……

 でも、
 イキたいよう……
 イキたいよう……
 イキたいよう……
 イキたいよう……

 今、この性器の枷を外してもらい、イカせてもらえることを条件に、何かを命令されたら、お父さんさえ簡単に裏切ってしまいそうで怖かった。




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