市中引き回し

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 朝から始まったこの処刑、ちょうど今昼くらいだろう。

 私が隊列に組み込まれる所にはティアちゃんが待っていた。
 まだあの戦車隊のツナギのままだ。
「ティアちゃん……」
「姫様、台の後ろより拝見しておりましたが、姫様のお姿、神々しいほどです」
「あは、居てくれたんだ。ありがとう。ま、まあ、とにかく全部お尻に入っちゃったよ。へへへへ」
 へらへら言い訳してたら先導する兵士にジャリッと首の鎖を引かれた。
「姫様、まだ私語はお慎み下さい」
「ごめんなさい。じゃティアちゃん、あとでゆっくりね」
「後ろに居ります」
 ティアちゃんは私のうしろに回った。

 先頭を戦車隊の戦車が2台、それから数名の兵士が縦2列に続き、そして後ろ手拘束姿で足は短い鎖で繋がれ首輪を2本の鎖で曳かれた私、戦車隊ツナギ姿のティアちゃん、そしてさらに後ろに縦2列の兵士数名、さらに後ろに戦車2台、その後ろから民衆、といった順番で城門を出た。

 掘割の橋を渡ってすぐに城下町が拡がる。
 活気はあるが、王都のそれとちがって、やはり相当こじんまりしている。

 私は、一歩一歩歩きながら、いつ絶頂を迎えてその場で倒れてもおかしくない快感の中にずっと居た。
 完全に処刑を終えてからコロムの馴染みがさらに進み、お尻の穴の入口から腸の奥の奥までトロトロの粘液に浮いたこのコロムの茎を、結腸から肛門までのありえない圧迫感でミッチリと感じているのだ。
 私自身が出す腸液がコロムの粘液と混ざりあい、媚薬というほどではないだろうが、私の気分を高める効果を出しているようだ。

 もともとこの私の標準のカッコ、首輪と手枷足枷ブーツ以外裸で、胸なんかピアスぶら下がったまま丸出し、膣内にはディルドー入れられたままで、まだ長老がロックしてくれていないので気持ち良くなると勝手に膣内を動く状態だ。
 そのおかげでGスポットもずっと刺激され続けで、さっきは潮まで噴いちゃった。
 本来、ベッドの上で絽以にだけ晒すような痴態を、みんなのまん前でしかも立ったまま晒したわけだ。
 もう今更だけど、この恥ずかしさには慣れることはなく、いつも心のどこかで無理矢理スイッチを切って、意識しないようにしてるだけ。

 あう。
 あう。
 あう。

 私に気を遣ってか、晒す時間を長引かせるためか、隊列の速度は極めて遅い。
 全員が歩幅半分で進んでいるようだ。
 しかしいかにゆっくりでも、四肢伸展でハリツケにされている時とこうして歩いている時では、全然感覚が違う。

 植物の茎とはいえ、直径が太いところで5〜6cm、長さが1m以上もあり、水分を多く含んでいるため、その全体の重さはフルサイズの大根2本分は軽くあるだろう。
 「?」マーク状に曲がったソレを、腸間膜で吊られた大腸と、肛門の筋肉で支えているのだ。
 足首はただ端を括られているだけで支えにはなっていない。
 横行結腸から地面までの長さの、超重いうんちをダラリと垂らしたまま歩いているのといっしょ。

 そして「?」マークに囲まれた中心には、私の子宮があるんだ。
 たまに目にするファンタジック凌辱小説とかで触手お尻に突っ込まれて子宮刺激されちゃうのってあるけど、それをすっごく地味に、そしてリアルにやられてる。
 子宮が背面から大根程の重さの腸にのしかかられてる。
 フック形に曲がった重い大腸で子宮が下向きに引きずり出されちゃうよぅ!

 身体か揺れると子宮も揺れる。
 気持ちわるい違和感の中にズーーンと痺れるような甘い快感が混じる。

 ああ。

 ああ。

 ああ。

 気持ちいいよう。


 王都より低い建物が並ぶ城下町の狭い街道を、首輪の鎖を引かれて歩く。

 私の視界に見えるのは、2mほど離れて並んで歩く兵士の背中、そこまで自分の顎の下からV字に伸びる2本の鎖、兵士の前にさらに並んで行進する兵士たちの甲冑、その前に2台の戦車。
 私の前後はわざと隙間が空けられているため、本当に何も隠すものが無く、私は一人で歩いているように感じる。
 もうとっくに慣れたはずの後ろ手拘束が、全く無抵抗な惨めさを際立たせ、今更のように羞恥を誘う。

 一瞬振り返ると、2m位後ろにティアちゃん、その後ろからまた2列の兵士と戦車2台、その後ろの民衆は隊列など関係なくゾロゾロとついて来ていた。
 ティアちゃんと兵士は、私が振り返ったのを見て一瞬『ちゃんと前向け』と言わんばかりの目をしたが、直後、ティアちゃん以外の全員が恐怖の目に変わった。
 ちょっとちょっとー。
 あたし、ここまでされてるのにまだ頭でも飛ばされると思ってんの?
 ああでも午前中のコロム処刑を直接見ていない兵士たちならそうなるのか。
 その証拠に後ろの民衆の集団は私と目が合ったけど、崇めるような目つきから表情が変わらない。

 そして前を向き直った私の左右に見えるのが、ぽつぽつと街道に並ぶ人々。
 こちらはまだ恐怖と汚物を見るような目だ。
 私はテレパスではないけれど、『こいつあたまおかしい』っていう心の声が聞こえてくるよ。

 突然、置き去りにしてきた絽以や日常の暮らしを今更ながら思い出した。
 旅行や合宿に行って、どっぷりその場に浸っているのに、家の戸締りの心配や留守番してる家族の日常を想い出すのに似てる。
 でもそれはノスタルジーではなく、ただ今自分が置かれている現実を再認識するためだけなんだけど。
 そしてやっぱり自分の肛門は裂けそうなほど拡げられ、妙な植物の茎を咥えていることを再認識するんだ。

 一歩歩くごとにギチギチに異物をほおばったアヌスの縁が、足首に連動する茎で微妙に刺激される。

 子宮を囲むように異物を詰め込まれた腸が重い。

 そして歩く振動でずっと子宮が揺すられている。

 歩く。

 歩く。

 お腹重い。

 私の脳はちゃんと現実を認識しながらも、処理しきれないほどの肛門からの性刺激に浸されて半分麻痺している。

 快感というプールに口の高さまで漬け込まれ、辛うじて鼻で細々と呼吸しながら、残された目と耳で自我を保っている。

 そして「たぷん。」と水面に波が立てば、一瞬目も耳も鼻も快感汁に沈み、前後不覚になるのだ。

 まだ波は来てない。

 でももうただ行進して終わりではないことは一歩歩き始めた時から心の隅でわかってた。

 これは処刑の一部なのだから。


「おかあさん、姫様きれいだよ? こわくないよ?」
 突然すぐそばで声がした。
「これっ!」
 タタタ、と少女が駆け寄る。
 ああ、幼い時の私みたいに、なんでも興味が先に立つ子の目だ。

 不測の事態に、私より背後の隊列がざわつくが、前方はそんなこと気にせずゆっくりと進んで行く。
 鎖を握る兵士2人も全く気付く様子が無い。

 その子はゆっくり進む隊列に歩調を合わせて私の左をいっしょに歩き始めた。
 下から大げさに覗き込むように私を見上げ、くるくると踊るように向きを変えながら。

 いきなり背後に黒い塊を感じたら、ティアちゃんが間合いを詰めて少女のすぐ後ろについた。
 そのティアちゃんの行動を見たからか、隊列後方のざわつきは収まった。

「申し訳ありません!」
 叫んで駆け寄る母親に、ティアあちゃんが何かボソボソ言っている。
「はぁ……、はい……」
 母親は押し黙り、ティアちゃんの後ろを歩いている様子。
 少女は私の左を一緒に歩きながら、きらきらした目で見上げてる。

「ねぇねぇ、姫様はなにかわるいことしたの?」
「あはっ、お城を壊しちゃったからねぇ」
「でも、わるい領主さまやっつけたんでしょ? あたしもあの領主さまキライだった」
「これっ!」
 母親が後ろから声をかける。
「でもあの領主さまは、あなたたちここのみんなのこと考えて、良くしようとしてたんだよ? でもやっぱり、やりすぎたのよ。私とおんなじね」
 ……って、うひい!
 突然女の子と会話が始まっちゃって、もう私あたまが混乱して、わけわかんなくなってきた。
 これも処刑のうちなの?
 誰か突っ込んでよ! ティアちゃん!

「ふーん」
「だ、だから私がやっつけたんだけど、私は私でやりすぎちゃったの。だからこんなことしてるのよ」
「ふーん」
「あなたは、おともだちとケンカしたりする?」
「うん、たまにね」
「じゃ、そういうとき、やりすぎはダメだよ?」
「うん、わかった」

 ホッ。
 うまくまとめたぞ。

「ねぇねぇ、そのおっぱいの宝石、きれいだね」
 ひい!
 まだ続くの?
「あ、ありがと」
「重くないの? ちくび、少し下向いてるよ? おかあさんもねぇ、さいきんちくびがのびちゃったって心配してるよ?」
「こ! これっ!!」
「ブッ! あ、し、心配してくれてありがと。もう慣れたから」
「ふーん」
「お、おかあさんはまだ若いし、へんなものぶら下げてないから、きっと平気よ?」
「そうなんだ」
 もー!!
 乳首気にしてるのに!
 そしてお母さんの気持ちが痛いほどわかる。
 ごめんなさい。
 っていうかもう振り向けないよー。

「アレドナ! いい加減にしなさい」
 後ろからお母さんの声。
「あ、姫様のちくび、だんだんまっすぐになってきたよ、ほんとだ、姫様もへいきだね、よかったね」
 よくないよ!
 意識させられたから勃起しちゃったのよう!
 うう、ひどいよ。
 すごく感じて来ちゃったよぅ。

 歩くごとに大きな宝石が錘となって揺れる。
 ついさっきまで全然意識してなかったのに。

 この状態で揺れる刺激は媚薬なんだよう。
 やられたらわかるよ。
 あーー、乳首の肉がピアスのリングを喰い締めてる。

「姫様、がんばってね」
「あ、ありがと。あなたもちゃんとおかあさんの言うこときかないとダメだよ」
「うん、いつもそうしてるよ?!」
 うそばっか!!

「アレドナ、戻りなさい!」
「はあぃ」
 女の子は後方に駆けていった。
 後ろで母親が必死に謝る声、ティアちゃんがクスクス笑いながら応対する声が聞こえてくる。
 ちょっと!
 ティアちゃん笑うなんてひどくなーい?

 ハァ……

 ハァ……

 ハァ……

 困ったなぁ、えっちな気持ちが収まらない。
 乳首ギンギンに立ってるのみんなに見られてる。
 だらんとした乳首だとあまり揺れないのに、乳首硬くなると跳ねるように揺れるピアスの宝石。
 内股を生温かいものが垂れる。
 うう、もう発情してるのティアちゃんに知られちゃう。
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