日常化と実践
しばらく休んでから仕事に戻ったけど、お尻の拡張調教ってものすごい。
感覚が尖って、脳内を占領されて、日常生活に支障をきたす程だ。
下痢うんち漏れそうなの我慢し続けてる時みたいな焦燥がずっと続き、唇がわなないて止まらない。
同僚やメイド長様と会話するときも、気もそぞろだ。
メイド長様は何が起きてるのかわかってる様子だけど、さすがのマーサもこれはやられたことないらしく、あたしのお腹が下ってるのだと思い込んでいる。
マーサはたぶん、こんな仕打ちを受けなくても、おま○こやお尻でご主人様を受け入れたんだろう。
劣等生教育なのか、資質あるエリートへの教育なのかわかんないけど、あたしだけの特別レッスン。
ベッキイに対する反応を知られてしまった上でのことなんだろう。
*****
その日の晩はお尻が熱を持って眠れなかった。
口いっぱいモノを頬張って軋む咬筋の如く、限界まで筒状に固定されたままの肛門括約筋が悲鳴を上げている。
お尻の筋肉が伸ばされちゃう!
お尻の穴が改造されちゃうよう!
でも、気付くと朝だった。
もうあまり違和感を感じなくなってるのが逆に恐ろしい。
肛門伸びちゃった!
伸びちゃったよう……
ああベッキイはずっとこの絶望を抱えてるんだ。
歩く度に拡げられていることを意識させられている肛門は、この触手服がそうであったように、日常をこなすうちに次第に意識の下にまぎれ、軽い違和感を残して気にならなくなった。
うううう……
こんなひどい身体にされちゃったのに、もう慣れちゃった……
きもちいいんだけどさ……
*****
夜。
ご主人様に地下室へ呼ばれた。
「クリス、私の不在の間に少しは拡がったかね?」
「ええ、それはもう」
「フフフ、ますます頼もしいね。 ……少し試してもいいかね」
「あら、それは残念でした。今は先客で埋まっておりますの」
「フフフ複製に出し抜かれるとはね。クリスは熱い本物には興味がないと見える」
「え?」
そうだった。
アレも結局はご主人様のコピー。
本物の肉の温度と固さを体験してみたい……
「ああ……」
「素直な子で嬉しいよ」
あたしが欲しいと思ったとたん、ペニス触手による肛門の封印は解け、緩んだ肛門からそれは自重でズルリと抜けた。
「んああああアアアアッ!!」
即イキそうな快感に貫かれ、鼻にかかった甘い悲鳴を上げた。
「もう準備万端のようだね」
「はい……」
トロンとしたまま招き寄せられるままにいつもの椅子に手を付き、お尻を突き上げた。
ご主人様が触手スカートを捲り、ご自身のホンモノをあたしのお尻にあてがう。
熱い……
触手もいいけど、この本物の肉の温度にはかなわない。
いきんで押し出す手間もなく、最奥まで突き入れられた。
「ああああああン!!」
犯される快感に全身を貫かれる。
きっとおまん○に入れて頂いてもこんな嬉しさがあるんだろう。
膣もキュンキュンするけど、いまはこっちの快感でいっぱいだ。
ご主人様は好きなように突く。
あたしの気持ち良くなるリズムと微妙に違うときもあるけど、自由自在に道具のように使われるのも嬉しい。
快感だけでいえば、もう前払いでたっぷり貰ってるから。
ノリノリに突きまくったご主人様は、最後にあたしの子宮の裏側に相当する辺りを先っぽで擦る。
腸の曲がり角がドスンドスンと抉られる。
ちょっちきつい、と思ったら、お腹の奥が熱くなって、白いもやがかかったみたくなってきた。
すごい絶頂の前触れだ。
「もったいない、ご主人様もったいないよぅ! あたしなんか気にせずにイッてよゥ!」
「フフフわかるのかいクリス。今の言葉でほぼ卒業だね」
「ああん! ああああん! どうぞ、ってばぁ!」
「一緒の方がきもちいいぞ?」
心がキュンと切なくなる。
想いやるって、結局は自分にも返ってくるんだ。
膣内を満たす触手を勝手に握り締め、怒濤の絶頂の予感にガクガクと震える。
「ああ、イク、イキます!」
「私もだ。それ」
お尻の奥がカアッと熱くなったのをきっかけに、めくるめく光の洪水のなかを飛んだ。
*****
気が付くとご主人様はおらず、お尻は元通り触手で塞がれていた。
全身の倦怠感はまぎれもなく先ほどの行為が事実であったことを語っていた。
おそらく昨晩の睡眠不足のためにここで眠りこけてしまったのだろう。
ご主人様がつついても叩いても起きなかったに違いない。
あたしは一人真っ赤になって、身体を引きずるように自室に戻った。
マーサが運んでくれたらしい夕食の籠が置いてあった。
食べる気力もなかったが、開けてみるとサンドイッチだったので、半分かじって倒れるように寝た。
(終)