あの子に貞操帯
6 処女宣言
6 処女宣言
翌日、また午前中はスポーツクラブへ。
今日は現地集合なのでおやっ?と思った。
ジムに出ても小竹原が見当たらないので、勝手にマシンをやってからプールへ出た。
「神山くーん」
小竹原は既にプールに居た。
傍には逞(たくま)しいオジサンが立っていた。
「紹介するわ。父よ」
ぐわぁああ!
いちばん苦手な攻撃!
「お父さん、神山くんよ」
冷や汗ダラダラだ。
「えと、あの…… い、いつも小竹原さんにはお世話になってます、神山です、初めまして。ていうか、ずっとここのチケットをタダで使わせていただいて、いつかお礼しなければと母が……」
「はっはっは。初めまして、裄野(ゆきの)の父です。こちらこそ毎日のように娘につきあって頂いてありがとうございます。チケットは気にしないでください。ここは使えば使うほど多めにチケットが貰えるシステムなので、ほとんど毎日使っても平気ですよ」
街中で出会ったならとても子供がいるようには見えない、カッコイイお父さんだ。
筋肉モリモリではないが、スマートなスポーツマン派。
さすが会社の社長はなんでもこなすんだなぁ。
「お言葉に甘えまくってます、すみません」
「いやぁ、裄野がしょっちゅう話題にするんで、どんな方か会ってみたかったんですわ。今日たまたま午前中に時間が取れたので…… ハハハおじゃまパパ」
「そうよ。 ごめんね、突然」
「あ、い、いや、その、チケットのお礼も言いたかったし……」
「上がったらテラスレストランへ来なさい、ランチおごるよ。あ、神山君はご予定とか無いですか?」
「大丈夫です」
「やったぁ! あたし絶対点心!」
「じゃ、あとで」
「はぁ、失礼します」
小竹原の親父さんが去ったあとで、小竹原が済まなそうに言った。
「ごめんねぇ、なんかあたしがコソコソやってるの感づいたらしくって、どうしてもって聞かなかったのよぉ」
「あーおどろいた。でも、気さくで面白いお父さんだな」
「まぁ、それはあるかな」
「しかしバレたらまずいよな」
「あたしの持ち物漁ったり、携帯覗いたりとか、そういうえげつない行為とは無縁のヒトだから、実物がバレなきゃ平気だと思うな。単純に、あたしが男の子の話なんてしたこと無かったから興味持ったのと、並行して夜中にごそごそトイレに行ったりすることが多くなったから、悪い男の子に騙されて、何か命令されてたらいけないと思ったんじゃないの? ま、実際その通りんなだけどさ」
「心配程度ならいいけど。 ……夜中にトイレって?」
「えー? 自分でめーれーしたくせにぃ。やったわよ、お浣腸」
「しぇーーーッ!」
「今、一番細いの入れてるよ?」
「ちょ、ちょっとまてーーーッ!!」
俺はいきなりチソコが大勃起してきて、慌てて水に入った。
「どうしたの?」
プールサイドに屈む小竹原の股間が、プールに入っている俺のちょうど目の高さになる。
見馴れた小竹原の水着の股の奥が不自然に盛り上がっている。
アナル栓の尾栓の部分だ。
「入れっぱなしって妙な気分だよね。でもこの太さは一晩で慣れちゃった」
「大丈夫なの?」
「あたしずっと水泳やってたから生理の時ってタンポン派なのよ、だからこのくらいの太さだと、何か挟まってるなーっていう感じしかしなくて、すぐ慣れた」
「そ、そういうもんなんだ。アソコとお尻とでは違くない?」
「んー、今のところ平気。あたしが特別なのかもね」
「それは言えてる」
「ひっどーい」
それからしばらく2人で泳いだが、小竹原の泳ぎはなんだかトロッとしていて、いつものキレが無いように感じた。
プールから上がり、着替えて、今日は髪も乾かして、ラウンジで小竹原と待ち合わせてからテラスレストランへ向かった。
行ってみると、小竹原の親父さんは随分ビールを飲んでいたようだった。
「おーい、こっちこっち」
「御邪魔します」
「あー、2本も飲んでるー。お母さんに言ってやろ」
「気分いいんだからいーだろ?」
「ホント、ごきげんねぇ」
「いやー、娘のカレシがいいやつでよかった! 安心した!」
「あら、いいの? そんなに簡単に信じて」
「んーー、んなもん、ちょろっと挨拶すりゃすぐわかる。社員1000人抱える会社の社長をナメるなよ〜」
「ホントぉ? 神山くん、あたしにエッチなことさせようと企んでるかもよォ?」
「おい!」
「んなことナイナイ。神山君を見ればすぐわかる。パパだってなぁ、若い時はいろんなコとつきあったりしてんだ。だからなぁ、あんまりウルサイこと言いたかないよ。だけどねぇ、神山くん!」
「は、はいっ!」
「ちょっと! お父さん、酔ってるよ! いいかげんにしなよ」
「だーっ、こんなチャンス無きゃ言えないだろ? 神山くん、自分がさんざん遊んでおいて言うのもナンだけどねー」
「はい」
「一人娘の親になっちゃった今としてはねー、一応結婚するまでヴァージンでいて欲しいと思うワケよ。わかる?」
「は、はぁ」
「今の時代、無茶だ稀有だってのもわかってるよ。親のわがまま。でも、だからこそ、逆にそれさえ守れるヤツなら、どんな男にでもくれてやるー!!って。 いらない?コレ」
「ブッ!!」
「おとーさん!! もうやめてよ!」
親父さんはビールで真っ赤、小竹原は恥ずかしさで真っ赤だ。
「はーーーーーーーっ。スッキリした! ありがとうっ!」
しゅたっ、と敬礼の真似事をして小竹原の親父さんは席を立った。
「あ、これ。好きなもん食べなさい。サインいらないし、ここの支配人、事情わかってるから。なくすなよ」
このスポーツクラブの金色のカードをテーブルに置いた。
「さんきゅ、おとうさん」
「あ、ご馳走様です。すみません、なにから何まで」
「あーもう約束破ったらブッ殺ーーす! なーんてね。ハハハ」
「ちょっとやめてよ、そんな大声で」
小竹原の親父さんは斜めに歩きながら去っていった。
「あーおどろいた。『ブッ殺す』ときたもんだ」
「もう、ほんっと、ごめん」
「ああでもいいチャンスだから、貞操帯について俺が考えてること話しておくな? 要するに小竹原さんの言う『めーれー』の内容。幸い今お客さん少ないし」
「うん、い、いいよ。でも先に何か頼も?」
「うん」
係の人を呼び、小竹原は中華の点心をいくつか頼み、俺はパスタを頼んだ。
「で?」
「うん、とにかくシンプルにいきたいんだけど、小竹原さんがイイと思わなきゃつまんないだろ?」
「うん、でも好きにめーれーしてよ。そういうのに憧れてたの」
「じゃぁ、ウンコするとこ見せろとか、乳首に洗濯バサミとかは?」
「だっ、だめだよ! こないだ嫌だって言ったじゃない! それに洗濯バサミ? 無理だよ千切れちゃうよ死んじゃうよ」
「ほらみろ」
「あ!! ……ごめん……」
「ああいう掲示板見てるとさ、確かになんでも出来そうに見えるけど、体験談ぽく書き込む人とか、マジにリアルでやってる人とかは、もう何年も経験してる人なんだよ、きっと。だから小竹原さん最初は出来ることからでいいよ。ま、それが最初の『めーれー』ね」
「うー。わかった」
「じゃぁ、順番にいこう。貞操帯が来ても、ちゃんと合うように調整が終わるまでは無理に命令服従しなくていいから」
「うん」
「いよいよ本格的に一日中装着開始したら、小竹原さんはもう一生自分の性器に自分では触れない。いいね?」
「ちょ…… はぁあっ……! だ、だめだよぅ、こんなところでそんな話…… ヘンな気分になっちゃうよぅ……」
「我慢して聞くんだ、小竹原さん」
「もう『ユッキー』でいいよぅ…… それにもっとタメでいいよぅ……」
「あ、うん。で、ユッキーにはフェラ専門奴隷になってほしいんだ。あ、奴隷って言い方、嫌?」
「いい、いい、奴隷でいい。やばいよぅ…… ヘンな気分だよぅ……」
「俺のこと、フェラで満足させてくれたら、何回かカウントして、ある回数になったらイカせてあげる」
「どうやってぇ……?」
「クリトリスを俺がいじる」
「い、いいよ! そんな! 自分で出来るから!」
「だめ。させない。ゆ、ゆ、ゆっきーは、二度と自分でソコに触っちゃダメだ」
「あ、あ、あ、あ、あ…… いやぁ…… オカシクなるゥ……」
「おまたせしました」
「あわわ!」
いきなり料理が運ばれてきて小竹原は慌てた。
俺もちょっと気を鎮めて、パスタを口にした。
「これうまいな。オリーブオイルとニンニクだけなのに。……っと、どこまでいったっけ。そうそう、ユッキーはエッチな気分になったら、まず我慢な。それで俺に言って、俺がフェラで満足したら1ポイント。何ポイントか貯まったら、クリニングス1回。俺が満足しなけりゃ当然ポイントは無いし、俺と会えなければその間はずっと我慢だ」
「ひーー!」
「同時にアナル拡張して、俺のが入るようになったらお尻でやらせてくれよ」
「うう…… がんばりマス…… にゃー、大好きな点心が味しなーい」
「ごめん」
「はぁっ…… もうあたしの脳みそ、この水餃子みたいにトロトロぉ……」
俺だって股間がチュドンと破裂しそうだ。
小竹原はその水餃子を箸でむちゅると摘まみ、口に入れて、妙な顔でくちゅくちゅと噛んだ。
「で、一番肝心な話」
「ん」
「ユッキーは結婚するまで処女な」
「ん」
「『ん』って、意味わかってる?」
「お父さんも言ってたし、あたしもなんとなくそういうのイヤじゃないから、別にいいよ」
俺はちょっと驚くと同時に、いくらネットで知識を詰め込んでるとはいえ、やっぱり経験少ない女の子なんだなーということを思い知った。
そして、俺は小竹原の予備知識が偏ってることを再認識し、そこを充分考慮してやらなければならないと思った。
「わかってないなぁ。俺だって経験多いわけじゃないから詳しく知らないけど、女の子って気持ち良くなると入れて欲しくてたまらなくなるそうだぜ? そうなっても絶対入れないから。そんな気分って経験ないの?」
「えー? ……あ…… ああぁ…… ある。 あるよう! わかっちゃった…… あの気分だ…… まだ渇望とまではいかないけど、あの気分の大波が来て、中が満たされなかったら狂っちゃうかも」
「狂っても、入れないぜ」
「あ! ああああ! はふッ…… 食事できなくなるから、もうやめてぇぇぇ……」
小竹原は涙目だ。
「大丈夫だ。『めーれー』は以上だから。返事は?」
「はい…… わかりました……」
俺は残ったパスタをくるくる巻いて一気に口に入れた。
小竹原じゃないが、もう味なんてわからなかった。
「あたし、雰囲気に浮かれていた部分が多かったけど、スゴイことしようとしてるんだね。ねえ、復唱していい?」
「うん」
「あたし、貞操帯嵌められちゃうと、結婚するまで処女のままなんだ。入れて欲しくても入れてもらえないんだ」
「うん」
「代わりにお尻の穴を4cmまで拡張されちゃって、神山くんにおか…… 犯される……んだ…… お尻の穴を…… はふゥ…… 犯される…… 拡張されて…… お尻の穴を…… はアッ…… お、犯される…… んん……」
「続けてよ」
「そッ…… そして、普段はフェッ! フェラ? ど、奴隷……」
小竹原は急に真顔になってブルッと身を震わせた。
「大丈夫?」
「ひぅッ…… フェ……あああああ!! 普段は神山くんのフェラ奴隷として……過ごし…… 神山くんが何回か満足したら…… ご褒美に…… イカッ!」
小竹原は涙を溜めて俺を見る。
「お願い…… トイレに行かせて……」
「だめだよ。家まで我慢するんだ。その辛さがユッキーの日常になるんだから」
「きいいいツ! あああふ!! ゥ……」
小竹原は、指か何かであと少し刺激すれば、きっとイクことができるのだろう。
この超寸止め生殺し、気持ちはわかるが、今から訓練しないとな。
「もう帰ろうよ。家でしなよ。貞操帯が来るまでユッキーのオマソコはユッキーのものだから。でも貞操帯が来たら俺のものだから」
「……うん……」
俺は今までの一生で、こんな淫らな粘りを含んだ『うん』という返事を聞いたことがない。
朦朧としてる小竹原の代わりに、俺が支払い手続きをして、家の途中まで送って行った。
夜になって、小竹原から携帯に掛って来た。
『もしもし神山くん?』
「どうした、平気か?」
『あ、うん、平気。明日なんだけどさ、クラブのあと午後いっぱいつきあってよ』
「いいけど」
『そんだけ。じゃぁね』
電話はあっさりと切れた。