檻姫
集団凌辱刑
しばらくゆさゆさと揺られて、ゴトンと置かれた。
ドーンと音がして、頭が痛くなったら、首は楽になった。
暑い…… それにベタベタする。
体を伸ばされ、全体が緩むと、袋から取り出された。
ジットリ汗をかいていた。
……良い香りと、心地良い湿気……
革袋から湯殿にでろりんと絞り出された。
仰向けに転がったまま動けないでいると、周囲を湯浴み着を着た集団にぐるりと囲まれた。
「姫様お疲れ様でした。今日は皆檻から出しました。全員でご奉仕致します」
これ実はものすごいコトの宣言だったのだが、その時は『今日はみんな揃って出られてよかった』位にしか考えなかった。
「すまん…… やはり力が入らない…… 任せる……」
「はーーい!」
全員で声を揃えて元気なお返事。
一体何なんだ。
最初は寝かされたまま湯を何度も浴びせられ、顔から腕から指から腹から足から爪先まで、徹底的に柔らかい布で擦られた。
出るわ出るわ、すごい量の垢。
ピアスを気遣いながらゴロリとうつ伏せに返され、今度は背中を擦られた。
垢がほぼ出尽くした所で、一旦全身流されてから抱えられ、湯船に浸けられた。
湯に浸かる久々の安堵感に声が出る。
「ふーーーーーーーぅ。 あー、年寄り臭くて済まん」
「姫様って真面目な時はいつも年寄り臭いですものねー。『いやっ』とか『らめっ』とか仰ってると可愛いのに」
「リンダ、何か変だぞ今日は」
「うふふふふふふふ」
なんかやな笑いだなぁ。
全身の血行が良くなり、体が楽に動かせるようになってきた。
乳首もクリトリスも、毛虫の汁が洗い流されたら、ヒリヒリする感じが無くなった。
ざばりと洗い場に上がり、案内されるまま体を横たえる。
たくさんの手で石鹸を塗りつけられ、体を洗い上げられる。
「ひゃあ!」
その間に髪の毛も丁寧に洗われる。
物心ついてからは侍女の世話にならずに一人で湯を使っていたが、こうやって人に洗ってもらうのも気持ちの良いものだな。
「ちょっとまて!そこは自分でえぇぇぇぇあああああ!」
油断していたら股まで洗われてしまった。
一通り全身洗い終わったら、また流され、髪はタオルで包まれた。
皆に押し倒されるままに再び床に寝かされると、寝ている場所の上下左右の床石が抜き取られ、真鍮の枷が現れた。
ギョッとする間もなく手足を大の字に固定されてしまった。
「な、なんでこんなことするんだ!」
「だってぇ、姫様きっと暴れます」
「え?」
「さ、皆精一杯ご奉仕しましょう」
「はーい!」
本当の全裸で、大の字に拘束された私の左右に、ずらりと妻たちが並んで座る。
リンダがまず私の首筋に触れ、軽いタッチで首周りから肩にかけてツーーッとなぞると、それに呼応するように腕、手、脇、胸、腰、腹、腿、内股、足などを何十本もの華奢な指が、極軽いタッチでなぞる。
ゾゾゾゾゾゾとこそばゆさに全身を侵され、その直後にぽわっと快感の末梢神経に火を灯される。
「ふわああああああ! く、くすぐったい!」
くすぐったいなんて大ウソ。
性的快感に全身覆い尽くされてしまっている私。
「や、やめて! ほどいて!」
手枷をガキョガキョと引っ張る。
その手のひらに指を這され、指先一本一本を丹念に舐められる。
「わあああああ!!」
二の腕から腋にかけて舐め上げられる。
「わあああああ!!」
臍周りに舌が這う。
「わあああああ!!」
内腿を爪の先で甘く引っ掻かれる。
「わあああああ!!」
足の甲から脛まで産毛の先に触れる程度のタッチで撫でられる。
「わあああああ!!」
足の指を一本ずつしゃぷられる。
「わあああああ!!」
ありとあらゆる前戯の一気責めに、一気に全身の性感を高められ、もうすぐにでも欲しくて堪らなくなる。
リンダが私の腰の辺りに来て、指を股に這わす。
「はふっ! はふっ! あのっ…… そのっ……」
腰がクイクイと突き出てしまう。
「何です? 姫様」
ニヤニヤと笑いながら、わかってるくせに焦らす。
「だから……」
カアッと真っ赤になる私。
「ああ、わかりました、コレですね?」
指がそっと股間に触れる。
「ああ……」
安堵したのも束の間、リンダの指は一番触って欲しい所ではなく、左右の大きな股の膨らみに触れる。
「ち、ちが……」
だが全身性感帯のようになっている私は、そこを撫でられただけでもビクビクと感じてしまう。
「ああッ!!」
股を焦らされている間だ、今度は別の妻達に左右から耳の穴に舌を突っ込まれ、にちにちと舐(ねぶ)られた。
「らああああッッ!! それらめっ! らめえぇえ!!」
熱い湿った舌に耳の穴を犯されるゥ!
耳の穴から直接脳を舐められているように感じ、ゾクゾク、ビクビクと全身が痙攣してしまう。
「らめっ! らめっ!」
耳の穴に気を取られていたら、リンダが膣に指を差し入れた。
「姫様、途中でおかしな邪魔が入りましたが、本当はあのディルドーと晒し者刑でさんざん焦らして、その後たっぷり逝かせて差し上げる予定でした。姫様はこれから膣で何度も逝かされまくった挙げ句、トドメにクリで逝かされるのです」
「らあああ! 何をきっちり宣言してるんらぁ!」
耳舐めるのやめてええええ!!
「ハァ…… ハァ…… ハァ……」
やっと耳から舌が抜かれた。
「んあああっ!!」
リンダの指が膣口をそっとなぞる。
「ふふふ、姫様ずっとオアズケでしたから、こんな刺激でも奥が締まるはずですよ?」
暗示に掛けられたように、奥の子袋付近がきゅううぅと締まって、ドロ甘い快感汁がとくんと膣内にあふれ出す。
「やああああぁぁぁ……」
その間にも全員による全身の前戯マッサージは続いている。
本格的に乳を掴まれ、包むように揉まれた。
「ふわぁぁあああぁぁ!!」
やっと『全員』の意味とその恐ろしさを理解した。